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2017年01月

2017.01.25

声援の条件 ~深イイはなし~ 後編

 

※前編からの続き

 

「えー、別にカッコ悪くないよ」

彼女は視線をコースに向けたまま答えた。

ランナーたちを励ますように、手を叩いている。

 

「でもあんなにヨタヨタなんだぜ」

 

「それでも、前に進もうとしているから凄いじゃない。

 私たちなんて、出場すらしてないんだからね」

 

彼女の言葉を聞いて、青年は心に痛みを感じた。

何かが心をえぐったような気がした。

カッコ悪くヨタヨタと走っているランナーと、それを傍から見て

「カッコ悪い」と評している自分。

少しずつ遠ざかるランナーの背中を見た。

 

旗を振り、手を叩き、「がんばれー!」と応援している沿道の人たち。

カッコ悪いランナーは、みんなから熱い声援を受けている。

 

自分はどうだ。

 

ポケットに手を突っ込んで立ったまま、

ランナーを「カッコ悪い」と冷めた目で評している自分を、

今、いったい何人の人が応援してくれている?

 

ランナーの背中を見た時には

彼を応援する観客たちの歓声が聞こえたのに、

その照準を自分に移してみると、まるで田舎の平原のように

誰の声も聞こえなくなってしまった。

今の自分を応援している声は、ひとつもない。

カッコ悪いのは、自分のほうだ―――。

 

 

借金を抱えても、年収が下がっても、お客さんがこなくても、

みんな諦めずに前へ前へと進んでいる。

だから応援してくれる人も、きっといる。

 

自分は、スタートラインに立ったわけでもないのに、

傍から見て「カッコ悪い」と評しているだけだ。

思いっきりカッコ悪い。応援をしてくれる人が、いるわけない。

 

自分は孤独なのだということを、そして

なぜ孤独なのかということを、分かった気がした。

 

「なに、感動したの?」

 

静寂な中で彼女の声が聞こえ、青年はハッと我に返った。

再び、観客たちの声援が耳にはいってくるようになった。

知らないうちに、目が潤んでいた。

 

青年は一呼吸して、彼女に言った。

「もし俺がヨタヨタとカッコ悪く走っていても、応援してくれるか」

 

「うん、するよ」

 

彼女の答えを聞く間もなく、

青年の顔から笑みがこぼれた。

久しぶりに彼女に見せた笑顔たった。

冷めた目が、覚めた目になっていた。

 

そして二人は、手をつないで家に帰っていった―――。

 

おわり

------------------------------------------------------------

 

 

いかがでしたか?

私は、読み返すたびに彼らから勇気をもらいます。

特に青年の彼女と、壮年ランナーです。

非常に深イイと思います。

 

「今は支援・応援してくれる人はいない」

と思っていた青年の一番近くに、実は、一番応援してくれる彼女がいた。

「そして、なぜ孤独なのかということを分かった気がした」

見えてなかったことが見えたんですね。

ここも、大変に深イイですよね。

 

私もまた、おかげさまで起業しました。

多くのお客様からご支援・ご声援を頂いています。

ありがとうございます。

 

この物語に出会った12年前と今を比べれば、

当然、多くの経験を積ませてもらいました。

しかし、見えてないことはまだまだ、たくさんあると思います。

なので・・・カッコ悪い私を見捨てないでくださいね 笑

 

「声援の条件 深イイはなし」

私のように起業したての方や、これから起業する方の励みとなれば

嬉しいです^^

2017.01.25

声援の条件 ~深イイはなし~ 前編

私はかつて、保険で独立を目指す方の採用・育成に従事していました。

元々は、自分自身が独立を目指しての入社でしたが

ご縁を頂き、「いったんは、独立させる側についてもいいのでは?」

と考え、入社11か月後から管理職をしていました。

 

当初私は圧倒的(絶望的?)な経験不足を補うのが精いっぱいでした。

その為、独立・起業に関する

ありとあらゆる情報を取りに色々なところに出かけて

セミナーもたくさん受けて、メルマガもたくさん読んでいました。

 

そして様々なシリーズの情報提供を毎週おこなっていました。

だいたい、数字・商品・約款解釈・業界動向・決算書についてなど

カタいハナシばかりでしたので、

たまに「深イイはなし」シリーズを配っていました。

 

そんな中。

12年ほど前にみつけたメルマガのひとつの物語が、

その後の私の人生に大きな影響を与えてくれました。

 

大袈裟か!!

と思うかもしれませんが、本当にそうなのです。

 

なにかの本の抜粋なのか、

どなたがいつお書きになったのか

ずいぶん昔のことなので今となっては不明なのですが。

 

今でも、たまに読んでいます。

去年、法人登記したころにも読んで勇気をもらいました。

 

それでは。

私の人生に大きな影響を与えてくれた深イイはなしです。

↓↓↓

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『声援の条件』

 

起業をしようかどうしようか、と悩んでいる会社勤めの青年がいた。

起業は学生の頃からの夢だった。

 

ゆくゆくは起業をしたいと、ずっと思っていた。

 

でも、起業をしたが失敗して大きな借金を抱えた友人がいる。

自分で会社を作ったが売上が伸びず、

年収が会社員時代の10分の1以下になった同級生がいる。

自分でお店を始めたが集客がうまくいかず、

夜も寝ずにポスティングをして休日もなく働いている知人がいる。

 

みんな、ヘトヘトになってボロボロになりながら、

それでもやめれずに働いている。

 

自分には、近い将来結婚を考えている彼女もいるし、

あまりそんなカッコ悪い姿を見せてはいられない。

だから起業になかなか決心がつかない。

 

支援してくれる人がいるなら、応援してくれる人がいるなら

踏ん切りもつきそうなものだが、今はそんな人もいない。

 

考えれば考えるほど

そんなカッコ悪い人生を送らなければならない起業なんて

しないほうがいいのでは、という結論になってしまう。

青年は、ずっと悩んでいた。

 

 

ある休日。

青年は付き合っている彼女と一緒に街に出た。

ちょうど市民が参加するマラソン大会をやっていて、

沿道で観客が旗をふって応援している。

 

見ると、スタミナ配分を間違えたのか、

今にも倒れそうなぐらいヨタヨタ歩きながら進んでいる

一人の壮年の市民ランナーがいた。

後ろから来る他のランナーたちにどんどん抜かれていく。

 

沿道の観客たちが旗を強く振りながら、「がんばれー!」と、

苦しそうなランナーを応援する。

彼女も一緒になって手のひらをメガホン代わりに

「がんばれー!」と声を上げた。

 

その汗だくの壮年のランナーは、沸き起こる沿道の声援に

小さな照れ笑いを見せながら、足を引きずるように進んだ。

 

聞くと、このあたりは10kmぐらいの地点だという。

青年は冷めた表情のまま、言った。

 

「マラソンの距離って、42.195Kmだろ?

まだスタートから10Kmくらいっていうのに、

あんなカッコ悪い状態で、大丈夫なのかな」

               ※後編に続く

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